法学セミナー2009.12 660号 その2
小粥太郎教授の「法学入門-自由に考えるための作法 ③民事訴訟法―兼子一」は興味深く読むことができました。
兼子一(1906-1973)の体系について、簡潔に表わすとともに、学問観に迫ろうとしています。
兼子先生が1938年に岩波書店から「民事訴訟法概論」を出すまで、大学生にとって「手頃な民事訴訟法の教科書がなくて、ほんとうに困った」(山木戸先生の座談会での発言)、兼子『概論』は、「ずばぬけた」著作と評された(吉川大二郎先生の座談会での発言)・・・
以下、体系のところをレジュメ風にまとめると・・・
紛争解決説→実体法と訴訟法の提携関係(分離・照応・交渉)
分離=実体法と訴訟法(形式法)
照応=私的自治の原則→弁論主義
交渉=訴訟法律状態説
① 訴えの提起の局面=訴権の問題⇒本案判決請求権説
② 審理の過程の局面=訴訟法律状態説
③ 確定判決の局面=既判力の本質論⇒権利実在説



