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2015年12月 7日 (月)

長谷部由紀子「民事訴訟法」岩波書店

もう、だいぶ前に読了していたのですが、

ブログをしばらく放っておいたので、
感想を書いておこうと思います。

ページ数は、最近の民事訴訟法の本にしては少なく(?!)、400頁ちょっと。
目的論はあっさり、12頁には「公共財」としての判決なんていう注があるところでクスッと笑ってしまうのはわたくしだけではないでしょう。
注の書き方については、四宮民法総則の影響だということが、法学教室の記事で出ていましたネ。
初学者がこれ1冊で何とかなるかというと、ちょっと厳しいような気がします。しかし、簡単な入門書を読んだ後に長谷部民訴を読むと力を発揮するのではないでしょうか。
16頁以下の「民事訴訟の基本原則」で早くも弁論主義や釈明など、重要論点が出てきます。定義もしっかりと述べられていますし、よーく読むと多くの論点に触れられていて、まさに四宮民法総則(能見先生の改訂前)と同じ香りがします。
読んでいてストレスに感じるのは、長谷部説はどれ?というところが多々あるところ。自説を述べた上で当否を読者に委ねるという書き方のほうが、わたくしは好きです。
これ1冊で民訴をマスターすることはできないけれど、どんな本でもそうでしょう。
民訴をマスターするなら、現時点では、和田民訴か新堂民訴かなと思いますが、両方とも厚すぎる、という方には、3冊目に候補にも入れて良い本だと思います。

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