« 有斐閣法律講演会2015 新しい「民法(債権法)」案を知る・学ぶ | トップページ | 長谷部由紀子「民事訴訟法」岩波書店 »

2015年12月 6日 (日)

有斐閣法律講演会2015 新しい「民法(債権法)」案を知る・学ぶ 2日目

有斐閣法律講演会2015「新しい『民法(債権法)』案を知る・学ぶ」の2日目に行ってきました。

石川博康准教授
 原稿を読まれて進めていく形だったと思います。14頁のレジュメを60分で、消滅時効・売買・役務提供契約・要物契約の諾成契約化を、一気に。滑舌も良く、聞き取りやすかったのですが、原稿を読み進めていく形が60分続くので、疲れました・・・。
 時効の起算点のところは、最後に道垣内先生からの補足で異論・突っ込みがありました。
 売買の担保責任の法的性質についても、補足で指摘されていましたが、適用事例は多いところですから、しっかりと丁寧に論じられていました。
 役務提供契約のところは、「整合性」を取ったところから説明していくのですが、レジュメで表にまとめておいてくれると分かりやすかったのですが、あっちこっちにレジュメが飛ぶので少し聴衆が混乱していたようにも思います。
加毛彰准教授
;債務不履行・債権譲渡・相殺を11頁のレジュメで、現行法の規定の構造→改正法案の内容という流れで説明され、とても分かりやすかったと思います。起草過程の話もされていたので、平井先生の債権総論の論の進め方と同じだったので(参照しているのでしょう)、理解が進みました。誤植が多かったのがもったいなかったです・・・。
幡野弘樹教授
;30頁のレジュメで、(1)法案のポイント、(2)現行法制度外観、(3)改正の議論と法案の内容という形で、代理、債権者代位権、詐害行為取消権、多数当事者の債権債務関係(保証を除く)をまとめています。説明は、項目によって(2)・(3)を説明、または(1)だけ説明など、メリハリをつけてくれましたが、いかんせん、項目が多く、大変だったと思います。聴いている方も大変でした。ただ、あとでレジュメを見れば、分かるようになっています。他の先生方の講義とは異なり、講義を聞きながらレジュメに線を引く(他の先生方の講義はメモをとりまくっていました)という形でした。改正の重要ポイントも把握できました。
道垣内弘人教授
 ;最後に「改正債権法と取引社会・まとめ、補足」ということで再登場。トリをつとめました。今回の民法改正は「ルールの改正ではなく、失われた予見可能性の回復であった。ところがその予見可能性の回復も十分になされなかったと言わざるをえない」という、ところですネ・・・。確立された判例法理を明文化したのは50箇所以上とのことでしたが、その名部下の段階で争いが生じた例として「動機の錯誤」を挙げられていました。中間試案からかなりのものが削ぎ落とされたことに対する恨みつらみ、愚痴・・・と冗談ぽく言われていましたが、かなりの抵抗を受けたことが分かります。
 改正に関する実務書に書かれているいることの注意点を、「定型約款」を例にして話されていました。
 最後に補足として(少し時間も延長)、賃貸借、錯誤、詐欺、保証、消滅時効の起算点、瑕疵担保責任の法的性質、他人物売買、請負の担保責任、債権譲渡についてザッと説明。もっと話をしたかった(異議を留めない承諾についても話をしたかったようです)とのことでしたので、有斐閣さん、是非、道垣内先生に法学教室で改正案について説明していただく記事を載せていただくと、助かります(是非、読みたいです)。
 

« 有斐閣法律講演会2015 新しい「民法(債権法)」案を知る・学ぶ | トップページ | 長谷部由紀子「民事訴訟法」岩波書店 »

民法」カテゴリの記事