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2013年4月23日 (火)

いろいろ。

死にそうな激務が続いていました。

そんななか、
購入した書籍は、重判と「憲法の創造力」。




木村草太先生の「憲法の創造力」は、最新の判例を分かりやすく説明しています。


「憲法」を論じるときに、「思い込み」にしかみえない前提を置いているものがあるが、そのような無意識の前提を検証し、想像力(特に苦境におかれた人々の状況)を働かせることで深い思考をすることができる。優れた想像力に基づく深い思考は、理想のルールを構築する創造力となる。

このような考えのもと、憲法を学ぶ上でもっとも大事にしてもらいたいことを序章で解説していきます。
初めて憲法学を勉強する人は、序章の項目(1~4)を頭に叩き入れてから読みましょう。ここの18頁~27頁までは超圧縮の憲法入門で圧巻です。憲法問題を考える際の大きな視座がここで与えられています(とわたくしは読みました)。

1.国家と憲法の定義
2.近代主権国家と立憲主義
3.統治機構の原理
4.憲法上の権利保障


「統治の正当性」と「統治の正統性」で芦部憲法の行間を埋めてくれます。
取り上げられている主な判例ですが、

ピアノ伴奏拒否事件判決(最三判平19.2.27民集61巻1号291頁)
不起立訴訟判決
 最二判平23.5.30民集65巻4号1780頁、
 最一判平23.6.6民集65巻4号1855頁、
 最三判平23.6.14民集65巻4号2148頁)
不起立減給処分事件判決(最一判平24.1.16集民239号1頁)

最大判平19.6.13民集61巻4号1617頁
最大判平23.3.23民集65巻2号755頁
最大判平23.11.16刑集65巻8号1285頁

最大判昭52.3.13民集31巻4号533頁(津地鎮祭判決)
最大判平22.1.20民集64巻1号1頁(空知太神社事件判決)
最一判平22.7.22判時2087号26頁(白山ひめ神社事件判決)

最大判昭49.11.6民集28巻9号393頁(猿払事件判決)
最二判平24.12.7(刑集登載予定、堀越事件判決)
最二判平24.12.7(刑集登載予定、世田谷事件判決)
判決の論理を、順を追って説明し、そこに潜む問題点をあぶりだしています。

個人的には、木村先生と違う意見もあります(議員定数不均衡)。人口の少ない地域の住民の政治決定の正統性という観点から一人別枠制も容認されています。
しかし、人口の多い地域の住民の政治決定の正統性という観点からは一票の重みに差があるのは問題だと考えます。衆議院については一票の重みの差をなくし(ネットでの選挙活動もできるようになったのだし、全国区の比例代表にすればよいというのが私の持論)、参議院について地域性を考慮した選挙制度で地域の住民の政治決定の正統性を確保できるのではないか、というのが、いまの時点でのわたくしの意見です。
憲法改正が現実味を帯びてきたいまだからこそ、多くの方に読んでほしい良書です!オススメ!
木村先生は今朝の朝日新聞にも「PTA改革、憲法の視点から」という投稿をしています。妻にも読ませましたが、木村先生の意見を全面的に支持していました。PTAについて木村先生の言う3原則に従った運営がなされることがわたくしも理想ですし、よりよい運営のために必要なことだと思います。このあたりを学校、教師、保護者が認識しなければいけませんネ。

若手の法律学者の方の活躍が目覚ましい中、
刑法の島田先生の訃報が入ってきました。
交通事故だそうで・・・。39歳とお聞きしています。

ご冥福をお祈り申し上げます。

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