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2012年6月14日 (木)

法学教室の連載。

5月号から。

「刑事裁判実務講座 令状審査(勾留・保釈)」

意義(要件)→本問の検討(あてはめ)という流れで、

丁寧に解説しています。

刑事訴訟法の基本書ではあっさり記載されている部分ですので、そこの補充として読んでおくのは勉強になると思います。

ちなみに6月号の

「民事裁判実務講座」は、要件事実。

6月号では、標準的な内容でした。

貸借理論のところもあっさりすぎて。

初学者向けということなんでしょう。

5月号の憲法学再入門=西村裕一「人権なき人権条項論」

西村先生の文章は初めて読みました。

面白い文体の方ですね。

以下、気になったところ。

「人権を制約するためには『公共の福祉』=『公益』を理由としなければならないという制限を立法府=国家権力に課した」という趣旨の金森答弁の見解を、浦部先生・長谷部先生が現在において再演しているとの指摘、「公共の福祉」の名宛人を国民から国家へと転換させたことの意義を評価。

→とても説得的でした。

「国家が人権を制約するためには、その正当性を主張する前に、はたしてそれが『公共の福祉』に適っているのかを論じなければならない」。

「公共の事柄=誰のものでもないこと(長谷部)」「民主的なプロセスが特定の『私益』によって占拠されることの忌避」。「国家の目的は国家全体の目的であって、単なる部分の目的であってはならない(尾高)」。「『公共の福祉』概念の機能が『私益』に基づく人権制約を拒否する点に求められる」。

→阪本先生の見解のバックボーン?

「『公共の福祉』論で焦点となるのは、国家権力が人権を制約する際の『理由』であった。このとき、人権観念を説明するに当たっての力点が個人から国家へとひn倒させられているわけであるが、『新しい人権』論にとっても、その影響は重大である」。

13条の幸福追求権=新しい人権の保護範囲について、一般的自由説を採用します(理由づけについては46~47頁)。そして、人権の「価値」から国家行為の「理由」へと視座を転換させたところに、一般的自由説の意義がある点を説かれます。「一般的行為自由説は、保障範囲を広げて個々の瑣末な自由をも広く保障するという点によりも、保障範囲を積極的に規定せずに、侵害の側から消極的(否定的)にアプローチしている点にこそ意義がある」という櫻井智章氏の「基本権論の思考構造」の文章を引用。

「憲法学説に聞く」(日本評論社)の戸波先生へのインタビューから、わたくしも一般的自由説にとても惹かれています。

宍戸先生の応用と展開の第2講だったかな、あれを読むとごちゃごちゃになるのですが・・・。分からなくなるのではなくて、どう考えたらよいのか悩んでしまいます。

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