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2009年11月23日 (月)

河上正二「担保物権法講義①」(法学セミナー660号) その2

    (2)担保の種類
      物的担保
       典型担保・狭義の担保物権
        法定担保物権
         ・留置権(295条~302条)
         ・先取特権(303条~341条)
        約定担保物権
         ・質権(342条~368条)
         ・抵当権(369条~398条の22)
       非典型担保
        仮登記担保
        譲渡担保
         所有権留保
        その他
      人的担保(保証・連帯債務・その他)
      担保的機能を営む制度
       約定担保(相殺予約・代理受領・振込指定・その他)
       法定制度(直接請求権〔自損賠保障法16条が代表例〕・
             法定相殺・その他)

     *【特別法上の法定担保】

   2 担保物権の性質
    (1)担保物権の物権的性質
      ☆ 絶対的・対世的効力;万人に対して主張できる
      ☆ 排他性;同一物の上に相容れない内容の物権が同時に
             2つ以上成立することはできない。
          ⇒ 優先劣後の関係
      ☆ 少なくとも実行段階で特定している必要がある
      ☆ 追及効
      ☆ 直接的支配権
         ・・・物権保有者の意思によって自由に譲渡できるのが原則。
      ☆ 公示の原則(物権法定主義・公示の要請)
      ☆ 強行規定的性格
    (2)担保物権で問題となる効力
      (a) 優先弁済的効力→別除権(破産法65条)
         × 留置権(果実は収受してよい)
        ※ 権利取得的効力?
           ;私的実行によって目的物の所有権を確定的に取得して
           優先弁済を受けること。
          × 質権(349条)
          ○ 抵当権(理論的に)、仮登記担保・譲渡担保・所有権留保
         cf. 清算義務
      (b) 留置的効力;債務者が債務の支払があるまで目的物を
                占有(留置)して、債務者に対して間接的に
                履行を促すことが期待されている。
        ○ 留置権
        △ 質権(権利質については否定)
        × 先取特権・抵当権
      (c) 収益的効力;債権者が担保目的物を使用収益できる場合。
        △ 質権(不動産質権についてのみ=356条)
        × 留置権・先取特権・抵当権
          cf. 297条、350条→297条。371条。
      (d) その他
        ;担保権者は、目的物の利用ではなく、その潜在的価値の把握に
       最大の関心があり、担保実行時における価値(担保価値)を維持・
       保存することについては、重大な利害を持っているため、その限りで
       一定の管理権能があると考えるのが適当であろう(46頁)。
      

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